義務教育終了の日

泣いた



ただひたすら泣いた



ここまで号泣したのは、いつが最後だっただろうか



朝、教室に入った時、前の黒板にクラス全員の名前と「卒業おめでとう」という文字が書いてあった
多分、朝早く来た人が書いてくれたものだろう
そして後ろの黒板には「合唱コンおめでとう」と書いてあった
私は3年間通して、今回初めて合唱コンクールで優勝したのだ
その時はとても感動し、泣きそうになったが、あと一押し足りず、涙を流す事は無かった
なので、今日はその合唱コンクールの分までしっかり涙を流してやろう、と思った
私はその教室の前後の黒板を見て涙が込み上げてきた



私は今朝、「本当は学校に行きたいけど行きたくない」と思った



「皆に会いたい・・・でも会うと別れが辛くなる・・・
今日という日が来なければ良かったのに・・・
そうすれば、皆とずっと一緒だったのに・・・
皆と別れずに済んだのに・・・」と



クラス替えをして3年生に進級した時、男子も女子もいわゆる「はっちゃけた」人が多かったので
最初は「周りのテンションについていけるかな?」と思い、少々不安だった
でも今こうしてこの1年を振り返ってみると、3年間でこのクラスが1番最高だった
確かに皆ノリばかりで行動してた事もあったけど、今となってはどれもこれも良い思い出になっている



卒業証書授与が始まり、各クラスの合唱コンクールの自由曲が流れた時に、また涙が込み上げてきた



卒業生が歌った曲は国歌や校歌の他に「大地讃頌」「旅立ちの日に」「そのままの君で」だった
大地讃頌」と「旅立ちの日に」はたまに歌えなくなる程度だったが
「そのままの君で」は曲が始まって直ぐに号泣したので、前半は全く歌えなかった



その後、下級生が校庭に立ち並んで作っているアーチをくぐり抜け、一人で教室に戻った
3年生の各教室の黒板に書いてあるメッセージを見ていると
様々な想い出が走馬灯の様に頭の中に甦ってくる・・・



自分のクラスに行き、黒板のメッセージを見て自分の席に行くと、また号泣してしまった
そしてそのまま一刻の時が過ぎ、美術のK先生と保健のS先生が教室に来て
私は号泣しているところを見られてしまった



先生に挨拶を済ませて一度帰ったが、途中で身長を測り忘れたのを思い出し、昼食を済ませてまた学校に行った
小学生の時から修了式や卒業式の帰りには、いつも身長を測っているのだ



戻った時、既に保健の先生が帰っていたので国語のS先生に保健室を開けてもらって身長を測ったら、172.7cmだった
ちなみに小学校卒業時にも測っており、その時は163cmだった



その後、各クラスの黒板に書いてあるメッセージを写メに撮っていたら
黄色のラインが入った体育着を着た1年生と思われる女の子に話しかけられた
知らない子だったが「○○先輩ですか?」と言われたので「うん。そうだよ」と返事をした
今思えば「名前と部活をちゃんと聞いておけば良かったなぁ」と思った
体育館に入っていったので、多分バドミントン部だと思う
せっかく向こうが勇気を振り絞って話しかけてきてくれたのに
最後に「部活頑張ってね」の一言が言えなかったのは、「残念な事をしたなぁ」と思った



家に着いた後、卒業証書を見直すとまた涙が込み上げてきた



そして今、これを書いている今も・・・これを見直してる今も・・・



まだ風は寒いが、陽射しは暖かい。梅や桜の香りも、どこか懐かしく感じられる
明日からまた新たな一日が始まる。そして、新たな生活が始まる・・・