B編(P.2〜P.22)
製品との関連における分類
製造原価は、直接材料費と【加工費】に分類する場合がある。
【加工費】…直接材料を加工するために要した労働力などの消費高←労務費や経費
総合原価計算
総合原価計算は、同じ規格の製品を大量に製造する【大量見込生産形態】に適用される原価計算である。
総合原価計算の手続
この規格製品は、製造方法も同一であり、個々の製品は同じように加工されるため、製造原価もすべて同額ずつ掛かったとみなして、規格製品の単位原価が求められる。
単純総合原価計算
単純総合原価計算とは、【単一製品】(1種類のみの製品)を大量に製造する大量見込生産形態に適用される原価計算をいう。
月末仕掛品原価の計算
月末仕掛品原価は、製造原価を直接材料と加工費に分類し、別々に計算される。
1:直接材料費の按分基準
【月末仕掛品数量】と【完成品数量】で按分する。
2:加工費の按分基準
加工費は、"加工作業の進行に応じて発生"する。
この場合、1単位あたりの仕掛品と完成品に対する加工費が異なるため、【月末仕掛品換算量】と【完成品換算量】で按分する。
【月末仕掛品換算量=月末仕掛品数量×加工進捗度】
月末仕掛品の評価方法
月末仕掛品原価を計算する際、【当月製造費用】(当月の作業によって発生した製造原価)のほか、【月初仕掛品原価】(前月の作業によって発生した未完成部分の製造原価)を考慮しなければならない。
月末仕掛品の評価方法…【平均法】【先入先出法】【後入先出法】
平均法による月末仕掛品原価の計算
平均法とは、月初仕掛品原価を当月製造費用であるとみなし、月末仕掛品原価を計算する方法をいう。
したがって、平均法では【月初仕掛品原価と当月製造費用の合計を対象】として月末仕掛品原価を計算する。
数量 直接材料費 換算量 加工費 合計
月初
+当月
合計
−月末
完成
それぞれの一文字ずつ取って【初・当・計・末・完(しょとけまかん)】で覚える(?)
その他に【ショートケーキ未完成】もアリだとか・・・
先入先出法による月末仕掛品原価の計算
先入先出法とは、月初仕掛品を先に加工して完成させ、その後、新たに当月投入分を加工したものとみなし、月末仕掛品原価を計算する方法をいう。
したがって、先入先出法では【当月製造費用を対象】として月末仕掛品原価を計算する。
数量 直接材料費 換算量 加工費 合計
当月
−月末
差引
+月初
完成
それぞれの一文字ずつ取って【当・末・差・初・完(とまさしょかん)】で覚える(?)
自己流では【トマト最初か】でおk
材料の投入形態
材料の投入形態には、材料を工程の始点で投入する場合のほか、工程を通じて平均的に投入する場合と、工程の終点で投入する場合がある。
1:材料を工程を通じて平均的に投入する場合
加工費と同様に発生すると考え、【月末仕掛品換算量】と【完成品換算量】で按分する。
2:材料を工程の終点で投入する場合…【すべて完成品総合原価を構成】